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DJI Mavic 3 Proを徹底レビュー!特徴から機体登録方法まで詳しく紹介!

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2023年5月に発表されたDJI Mavic 3 Proは、Mavic 3シリーズの進化版として、さらなる機能性とパフォーマンスを実現した高性能ドローンです。このモデルは、映像制作をプロフェッショナルに行うクリエイターや、空撮のクオリティを求める人に最適です。Mavic 3 Proでは、3眼カメラシステムを搭載しており、Hasselbladカメラに加え、2つの望遠カメラを組み合わせることで、撮影の自由度が大きく向上しました。本記事では、このドローンのスペックや性能、実際に使ってみた感想を詳しく解説し、その魅力を深く掘り下げていきます。

Mavic 3 Pro のスペック

まずはMavic 3 Proのスペックを詳しく見ていきましょう。このドローンは、2021年に登場したMavic 3のアップグレードモデルであり、映像制作に求められる多くの要素を取り入れています。最大の特徴は、3つの異なる焦点距離を持つカメラを搭載した点で、広角(24mm)、中望遠(70mm)、望遠(166mm)の3つの画角を1つの機体で使い分けることができる点です。

飛行性能も非常に優れており、最大43分の飛行が可能です。これは長時間の空撮に対応できるため、広範囲のエリアを効率的に撮影できるという利点があります。バッテリーは取り外し可能なカセット式で、必要に応じてバッテリーを交換しながらフライトを続けることができます。これにより、長時間の撮影を行うプロジェクトにも対応可能です。

さらに、全方向障害物検知機能を搭載しており、ドローンが周囲の障害物を感知して自動で回避することで、初心者でも安心して飛行を楽しむことができます。

価格は税込261,800円からで、より多くのアクセサリーやApple ProRes対応のSSDが同梱されたFly MoreコンボやCine Premiumモデルも用意されています。Cine Premiumコンボでは、映像制作をより高度に行いたいプロフェッショナル向けに、Apple ProRes 422 HQや1TB SSDの内蔵が特徴です。

デザインと機体

Mavic 3 Proのデザインもまた、前モデルから進化を遂げています。3眼カメラシステムがフロントに搭載されており、その独特なデザインは、一目見ただけでMavic 3 Proであることがわかる特徴的なものです。この3眼カメラは、プロフェッショナルな映像制作を強力にサポートする要素として目を引きます。

サイズ感に関しては、収納時はコンパクトで、長さ231.1mm、幅98mm、高さ95.4mmと、持ち運びが容易な設計になっています。展開時でも、長さ347.5mm、幅290.8mm、高さ107.7mmとバランスの取れた大きさで、重さはMavic 3 Proが958g、Mavic 3 Pro Cineが963gとなっています。軽量ながらも安定した飛行性能を持つこのドローンは、プロフェッショナルな空撮に必要なパワーと持ち運びの便利さを兼ね備えています。

飛行性能とバッテリー

Mavic 3 Proの飛行性能は、DJIドローンの中でも特筆すべきポイントです。最大43分の飛行時間は、広大なエリアをカバーし、長時間の撮影を行うのに十分です。バッテリーはMavic 3シリーズ共通のインテリジェントフライトバッテリーを使用しており、これによりフライト時間を最大限に活用できます。バッテリー交換も非常に簡単で、カセット式なので、長時間の撮影プロジェクトでも複数のバッテリーを使い回すことで、連続したフライトが可能です。

飛行時の安定性にも優れ、全方向障害物検知システムと組み合わせることで、安全な飛行が可能です。障害物を感知すると、自動で回避動作を行うため、狭い場所や障害物が多い環境でも、衝突のリスクを最小限に抑えられます。この機能は、特に初心者や安全なフライトを重視するプロフェッショナルにも大きな安心感を提供します。

3眼カメラシステムと撮影性能

Mavic 3 Proの最も革新的な部分は、3眼カメラシステムです。これにより、24mmの広角レンズ、70mmの中望遠レンズ、166mmの望遠レンズを搭載し、1台で様々な焦点距離からの撮影が可能となっています。特に、70mmの中望遠レンズの追加は、従来のMavic 3にはなかった新機能であり、多くのユーザーが待ち望んでいた機能です。

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  • 24mm Hasselbladカメラ:Mavic 3シリーズで採用されているHasselblad製カメラは、4/3型センサーを搭載しており、広角で鮮明な映像を撮影できます。独自のカラープロファイルにより、美しい色彩表現が可能です。
  • 70mm 中望遠カメラ:このカメラは、新たに追加されたもので、24mmではカバーできない距離感を提供します。自然な圧縮効果が得られ、背景とのバランスを取りながら被写体に寄ることができるため、風景撮影やポートレート撮影にも適しています。
  • 166mm 望遠カメラ:166mmの望遠カメラは、特に遠くの被写体を詳細に捉える際に役立ちます。広範囲をカバーしつつ、細部までくっきりとした映像を提供します。建物や山岳などの撮影において、その威力を発揮します。

実際の撮影

Mavic 3 Proを使用して撮影してみると、ズーム機能の素晴らしさが際立ちます。24mm、70mm、166mmという3つの焦点距離を1台で使い分けられるため、撮影シーンに応じて最適な画角を瞬時に選ぶことができます。特に70mmの中望遠は、今までのドローンでは実現できなかった距離感を提供し、風景や人物の撮影において理想的です。

ズーム機能もシームレスで、デジタルズームによる画質劣化を最小限に抑えながら、被写体に寄ることが可能です。166mmの望遠カメラを使うと、遠くのオブジェクトも詳細に捉えられ、より豊かな映像表現が可能です。撮影する対象や環境に応じて、適切な焦点距離を瞬時に選べる点は、プロフェッショナルにとって非常に大きな利点です。

フライト安定性とジンバル性能

Mavic 3 Proは飛行の安定性にも優れており、特に風の強い環境下でもジンバルの性能が発揮され、ブレの少ない映像を確保できます。ジンバルは3軸で動作し、機体がどのように傾いてもカメラの映像は安定しているため、クリアで滑らかな映像を撮影できます。

また、3眼カメラの切り替えもスムーズで、飛行中に異なるレンズを素早く切り替えられるため、様々な角度や距離からの撮影が可能です。これにより、フライト中に状況に応じた映像を瞬時に捉えることができるため、非常に効率的です。

撮影モードと映像のクオリティ

Mavic 3 Proには、プロ向けの高度な撮影モードが搭載されています。D-Log MやHLG(Hybrid Log Gamma)など、幅広いダイナミックレンジを活かした撮影が可能で、映像編集時の色補正やグレーディングの自由度が大きく向上します。D-Log Mは、後処理での調整をより簡易にするためのLogフォーマットであり、プロフェッショナルが効率よく映像制作を行う際に役立ちます。

特に、Apple ProRes対応のCineモデルでは、ProRes 422 HQ、ProRes 422、ProRes 422 LTのコーデックで撮影でき、映像制作のクオリティが一段と向上します。1TBの内蔵SSDにより、大容量の映像データも圧縮せずに保存可能です。これは、映画制作や大型プロジェクトにおいて非常に重要なポイントです。

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送信機と操作性

Mavic 3 Proには、DJI RCとDJI RC Proという2種類の送信機が選べます。DJI RCはディスプレイが内蔵されており、スマートフォンを接続する手間が省けるため、すぐに飛行と撮影が開始できます。DJI RC Proはさらに高度な機能を備えており、よりプロフェッショナルな環境での使用に適しています。

送信機は直感的で使いやすく、カメラの設定やフライトの操作を簡単に行えるため、初心者でも扱いやすい設計です。O3+映像伝送システムにより、最大8kmの距離でも安定して1080p/60fpsの映像を伝送できるため、遠隔地からの操作でもリアルタイムでクリアな映像を確認できます。

自動飛行と安全機能

Mavic 3 Proには、様々な自動飛行機能が搭載されています。ActiveTrack 5.0は、動く被写体を自動で追尾し、複雑な動きでもしっかりとトラッキングして撮影できます。また、スポットライト機能やPOI(ポイント オブ インタレスト)機能により、被写体に焦点を合わせたまま、ドローンが自動的に飛行して撮影を続けることができます。

安全機能としては、全方向障害物検知とAPAS 5.0が搭載されており、あらゆる障害物を自動で回避することで、安全な飛行が保証されます。これにより、初心者からプロフェッショナルまで、安心して操作できるドローンとなっています。

Mavic 3 Proの強み:誰に向いているか?

Mavic 3 Proは、プロフェッショナル向けの性能を持ちながらも、初心者でも使いやすい設計がされています。特に映像制作を本格的に行うユーザーにとっては、その3眼カメラシステムと高品質な映像が大きな魅力です。また、全方向障害物検知や自動飛行機能など、安全性と利便性を兼ね備えているため、初心者でも簡単に空撮を楽しむことができます。

Mavic 3 Proの弱点:改善が必要な点

Mavic 3 Proには優れた性能が多くありますが、いくつかの改善点もあります。たとえば、3眼カメラのすべてがD-Logに対応していないため、映像の統一感を求めるプロフェッショナルには若干の制限が感じられるかもしれません。また、飛行時間が最大43分という点も、プロの現場ではもう少し長い飛行時間を求めることがあるでしょう。

DJI Mavic 3 Proの機体登録方法

DJI Mavic 3 Proを日本国内で飛行させるためには、国土交通省への機体登録が必要です。以下はその手順です。

1. 機体登録の準備

まず、国土交通省の無人航空機登録ポータルサイトにアクセスします。登録には以下の情報が必要です。

  • 機体番号(シリアル番号)
  • ドローンの製造者名(DJI)
  • 機体の重量、寸法、飛行可能時間などの詳細

2. 登録申請の手順

  1. ポータルサイトにアクセスし、必要事項を入力します。
  2. 本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)をアップロードします。
  3. 登録手数料(クレジットカードやコンビニ払い)を支払います。

申請が完了すると、登録番号が発行されます。

3. 機体への登録番号の表示

最後に、登録番号を機体に貼り付ける必要があります。機体の目立つ位置にシールを貼り、飛行準備が完了します。このステップを忘れずに行うことで、法的に安心してドローンを飛行させることができます。

まとめ

DJI Mavic 3 Proは、その価格に見合うだけの性能と機能を持った、非常に優れたドローンです。映像制作を真剣に考えるユーザーにとって、その3眼カメラシステムと高性能な飛行安定性は、これまでにない新しい撮影体験を提供します。プロフェッショナルな現場でも使える一方で、初心者でも安全に操作できるため、幅広い層におすすめできるモデルです。

Mavic 3 Proは、確かな映像品質と飛行性能を提供し、空撮の新たな可能性を広げる最強のツールです。ぜひ、このドローンで空撮の新たな世界を体験してください。

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DJI博士
DJI博士
DJI製品をこよなく愛した者
DJI製品を7年以上使用しています。ドローンだけではなく、DJIのアクションカメラやポケット製品も使っており、機材はすべてDJI製品を使用しています。
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